現在、これらの政権はインターネットを利用した民主化デモにより倒されようとしています。こうなると欧米もあからさまに独裁者側の支援はできません。あれだけ人権だの民主化だの言ってきた手前、反政府デモ側を支援せざるを得ません。
しかし反政府デモによる政変が成功し、新たに政権をとるリーダーが、今までと同様に欧米に従順だという保証はありません。そもそもアラブ地域に「親イスラエル政権」が数多く存在していること自体が不可思議なことだったのです。民主的な手続きでリーダーが選ばれれば、アラブ諸国では「反イスラエル」政権が樹立されるのがごく自然です。
欧米諸国はこれに先立ち、wikileaksの挑戦も受けています。彼らが明らかにしようとしているのは「大量破壊兵器がある」という眉唾な情報に基づいて、石油のために世界中からイラクに軍隊を派遣するような先進国の“帝国主義的・覇権主義的な横暴”の舞台裏です。
欧米は、アラブを始めとする世界諸国において、「欧米に従順な政権であれば、独裁政権でも支持」し、「欧米に刃向かう政権であれば、いちゃもんをつけて爆弾を落とす」という態度を貫いてきました。
それがいま、前者が「ツイッターとフェースブックを利用した反政府デモ」によって、後者が「ウィキリークスによる舞台裏情報の開示」によって脅かされようとしています。
問われているのは、ムバラク大統領らの独裁体制ではありません。世界を牛耳ってきた“欧米レジームの世界体制”そのものなのです。